イワホリ ええと、あと、四つ打ちの話ってことに戻すと、昨年凄く興味深かったのが、ザゼンボーイズ。
アオキ

ほほう。わたくし、"透明少女"の時代からどうにも向井が怖くて仕方ないんです。

イワホリ前半、散々2000年前後の邦楽シーンの話をしてたじゃない?そこで実は、意識的に名前を出すのをやめてたのが、ナンバーガールなんだけれど。
アオキほう。それはどうして?
イワホリ 勿論、彼等の登場はセンセーショナルだったし、むしろ、くるり/スーパーカーと並んで、次世代の邦楽ロックを変えて行く存在になる、てワクワクしながら聴いてたんだけれど、当時のナンバガはくるり/スーパーカーのような電子音楽/ダンスへの接近はなくて、デイヴ・フリッドマン*1のもとでアルバムを録ったりっていう、USインディとかポストロックの方が距離が近かったし、同時に、詩世界にしろ、変拍子にしろ、マツリ・セッションというキーワードを出すまでもなく、独自の和の感覚を持ち出していて,凄く、ユニークな位置にいたと思うんだよね。
アオキうん、孤高な感じではあったなー。
イワホリ

Num-Ami-Dabutzあたりからはもう、完全に我が道だよね。

アオキうん。そのあたりから、ホントに怖くて聴いてない(笑)。
イワホリで、ザゼンに行くと、もう、変拍子の嵐ですよ。"eight beater"なんて曲を作った人とは思えない、5だの7だのっていう。ホント、固まるしかないっつう。もう、合ってんのか合ってないのか分かんなくなるからね
アオキ割り切れないビートってなんであんなに不穏に聞こえるんだろうね。
イワホリそれは、不整脈だから。
アオキああ、ビートは鼓動だもんなぁ。
イワホリええとさ、スーパーマリオの、地下の音あるでしょ?「1-2」の。
アオキでででででで、でででででで♪
イワホリあれ、ファミコンの奴が一番怖いの!
アオキでででっ、でっで、っでででででで、でっででで♪
イワホリ最初のが。3とか、スーファミのとか進化するにつれて、ハットの音が裏に入ったりとかしてくるじゃん。けど、ファミコンのって、ホント、ビートレスで、アドリブそろみたいだから、おっかないんだよねー。 >
イワホリえっと、で、ザゼンの話だ(笑)。
アオキうん(笑)。
イワホリ

あの人達の音って、ホント、固まるか自分なりのタイミングを見つけて気ままに踊り狂うかでDJなんかで使っても、フロアの反応まっぷたつで楽しいんだけれどさ。去年でたシングルが、もろに4つ打ちなのよ。

アオキあ、これなら怖くない(笑)アー写もさわやかね、なんか。
イワホリ俺なんかは逆に不気味だったけれどね(笑)。今の今まで、世間一般のリズムとは距離を録り続けて来た彼等が、ここに来て四つ打ちに接近してきたのは、面白いなーっていう。勿論、いわゆるダンスロックの雰囲気とは全然違うけれど。
アオキこれ、まだシングルだけ?
イワホリうん。アルバムはまだ。ベース変わって最初の音源がこれ。アルバム、楽しみだなー。
(まだまだつづくよ!)

エキシビジョン名物、イワホリの脚注。余談多し。
*1 デイヴ・フリッドマン
アメリカのオルタナティヴ・バンド、マーキュリー・レフのメンバーにしてプロデューサー。自分のスタジオをNYに構え、手掛けたアーティストはモグワイ、ウィーザー、フレイミング・リップス。。。と国籍もジャンルも多岐に渡る。ちなみにイワホリが彼の名前を知ったのは、高校生の時にバンド雑誌GIGSで、元ルナシーのJさんが音作りの参考にした、とウィーザー「ピンカートン」を紹介していたのがきっかけ。

000 : ロックで踊りたい? 2008-07-01
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002 : ロック2000年問題(2) 2008-07-03
003 : 8の字描くように 2008-07-04
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